強力わかもと

 エビオスと並ぶ伝統的国産ビール酵母整腸剤、強力わかもと。

 1929年に「若素」(まさに若さの素!)という名で発売されて以来、多くの日本人に愛され、利用されてきた(最近では外国人にも人気なのだとか)。

 知名度、人気ではエビオスのほうが勝るだろうが、その効果・効能という点では、

「ライバル、エビオスよりはるかに上!」

 そう断言する愛好者たちも多くいる。

 私もしばしば飲んでおり、個人的に「神サプリ」のひとつにもあげている(実際にはサプリではなく指定医薬部外品)。

強力わかもとに含まれている成分

 エビオスに含まれている成分は、そのほとんどがビール酵母そのものである(あとは若干の添加物)。

 一方、強力わかもとには、そのビール酵母に加え、ふたつの主成分が加わっている。

 そのふたつだ。

 強力わかもとには、胚芽に培養させた消化酵素生成菌、アスペルギルス・オリゼーNK菌と、そこから生まれた消化酵素、アミラーゼ、プロテアーゼが含まれている。

 また同じく胚芽培養した生命力の強い乳酸菌、フェカリス菌も加わっている。

 そのふたつと、ビール酵母の整腸剤としての力が相乗効果を発揮し、互いのパワーをより強めているのだ。

強力わかもとの効果

 整腸剤なのだから、胃と腸にいい効き目があるわけだが、その効果はまさに「強力」だ。そして「強力」にも関わらず「ナチュラル」でもある。

 食後に何錠か飲んでみよう(1回の目安量は9錠だが、別に少なめに飲んでも効かないなんてことはない)。

 食後は胃腸が重くなり、眠くなるのが常、という人は多いと思うが、私の場合、強力わかもとを飲むとすぐに胃が軽くなる。

 胃腸が活発に動き出す感覚と共に、気分もウキウキしてくる。眠くなることなく、むしろ脳みその働きも活発化する。

 サプリ、薬との相性は個人差があるものだが、強力わかもととの相性が悪くなく、かつ胃腸に不調を抱える人だとしたら、即座に効果の体感が期待できるのではないだろうか。

 消化がサポートされることで、体内の不要物の処理、排泄も順調に行われる。

 便秘に悩む人は便の出が良くなり、逆に軟便に悩む人は排便が安定する。

 胃腸の不調は、身心の不調。胃腸の好調は、心身の好調だ。日々の活発な行動、建設的な頭脳労働、一日中ゴキゲンな毎日が、強力わかもとを飲むことで得られるかも知れない。

 また胃腸の疲労は心身の疲労。消化による負担で胃腸が疲れ果てると、夜、どれだけ寝ても寝足りなくなる。

 強力わかもとを飲むことで、胃腸の負担が減り、短時間睡眠でも平気になる可能性もある。

 元気になる、睡眠時間が短くなるといっても、カフェインや興奮剤の類いで無理矢理ハイになるようなものではない。

 単純に、胃腸の具合が健全だから元気、疲れなくなるから短眠、であるわけだ。

エビオスとの違いは?

 前述の通り、エビオスはその成分のほぼすべてがビール酵母だ。

 強力わかもとは、ビール酵母+消化酵素および消化酵素生成菌+乳酸菌、である。

 どちらも効能としては、

  • 栄養補助
  • 整腸作用

 があげられるが、その成分から考えると、

  • 栄養補助効果が強いのは「エビオス」
  • 整腸作用効果が強いのは「強力わかもと」

 といえるだろう。

 ビール酵母はナチュラルなマルチアミノ酸として有能だ。またエビオスに関しては、むかしから精力剤としても効く、とまことしやかに語られている。

 そういった効果を期待されるなら、エビオスの方が良いだろう。

 お腹の具合に問題があると自覚する人はわかもとがオススメ。

 あるいは自覚はなくとも、現代人には無自覚の内に胃腸に問題を抱えている人も多くいる。そういうひとであれば、わかもとを飲んだ途端びっくりするほどの効果を体感できるかも知れない。

 ただどちらにせよ、一度両方を飲み比べてみるのが一番ではある。

 飲み比べをしてみて、自分にとって「気持ちいい!」と感じられた方を採用するのだ。

 わかもとにせよエビオスにせよ、どうしても、合う、合わないがあるからである。

合わないという人がいるのはなぜ?

 強力わかもとがどうしても体質に合わない、というひともいる。

 飲むと腹部膨満感に悩まされたり、逆に便秘っぽくなったり、体調が悪くなったりしてしまうのだ。

 もしそんな症状が出るようなら―――服用をやめよう。残念ではあるが、ご縁がなかったと考えよう。

 繰り返しになるが、強力わかもとには、

  • 消化酵素生成菌(アスペルギルス・オリゼーNK菌)
  • 乳酸菌(フェカリス菌)

 という2種類の菌が含まれている。

 菌って、カラダにいいものであっても、どうしても相性というものがあるのだ。体そのものとの相性、腸内細菌をはじめとした体内の細菌との相性である。

 それらが合わなければ、体調不良に陥ってしまうことも十分あり得るだろう。

 じゃあそういうひとはエビオスならいいのか、というとそう単純でもない。

 ビール酵母そのものも、腸内で細菌たちの餌となるプレバイオティクスとして利用される。

 もし、そのひとの腸内に最初から存在する細菌たちが、ビール酵母を苦手とするタイプだったとしたら……

 腸内フローラの勢力図が崩れ、むしろ調子をおかしくしてしまう可能性もある。

 一方、エビオスを飲むと不調になるけど、わかもとは大丈夫、効く、というひともいる。

 エビオスがダメということは、イコール、ビール酵母がダメということだ。

 ビール酵母という成分においては両方共通なので、これはちょっと不思議な気もする。エビオスがダメなら、わかもともダメそうなものだ。

 これはおそらく、わかもとの消化酵素成分、乳酸菌成分が、ビール酵母をうまく処理してくれた結果……と考えられるのではないだろうか?

 ちなみに私は、エビオスにせよわかもとにせよ合わない、ということはないので、状況に合わせて使い分けている。

 お腹の具合が良くなさそうなときはわかもとを。アミノ酸補給を重視したいときはエビオスを、という感じだ。

気になるお値段は?

強力わかもと

 気になるお値段は? などという見出しを書いたが、お値段に関しては気にしなくていい。

 現在(2017年12月)における、強力わかもととエビオスのメーカー希望価格は以下のようになっている。

商品名 日数 価格 1日の値段
強力わかもと108錠 約4日分 ¥500- ¥125-
強力わかもと300錠 約11日分 ¥1000- 約¥90-
強力わかもと1000錠 約37日分 ¥2500- 約¥67-
エビオス1200錠 40日分 ¥1600- ¥40-
エビオス2000錠 約66日分 ¥2480- 約¥37-

 わかもとの服用量は一回9錠を一日三回で27錠。

 エビオスは一回10錠を一日三回で30錠となる。

 もちろん実売価格は上記よりかなり安くなっていることがほとんどだし、店舗や通販サイトによっても差異がある。それでもたいていの場合、わかもとはエビオスの1.5~2倍くらいのお値段であることが多いようだ。

 2倍というとえらい差だ! と思われるかも知れないが、それでも気にしなくていい。

 もし強力わかもとが体に合って、その効能を享受できたなら、上記のごとき金額、安いものだ。それほどの利益がある。

 一番最初はお試しで安いのを購入して、自分の体に合うようであれば、その後はお金を惜しむことなく大容量のものを買おう。

まとめ

 日本が誇る国産のナチュラル整腸剤、強力わかもと。

 まだ試したことがない、という方は、これを機会に、一度試してみられてはいかがだろうか。