グリシン酸マグネシウムとは? 理想のマグネシウムサプリで最高の身心に
健康オタクのサプリマニアなんぞやっていると、日々飲むサプリの量・種類がどんどん増えていく。
そうなると飲んでる側もわけがわからなくなって、どれが効いているのか、あるいは効いてないのか、逆に害になっているのか、そのあたりの判別が付かなくなる。
よって、定期的に自分がいま飲んでいるサプリの見直しをすることにしているのだが、それにともない、「マグネシウム」に関して改めて調べてみたところ、私が毎日飲んでいる「クエン酸マグネシウム」よりグッドなマグネシウムサプリがあるという情報を目にした。
マグネシウムの効能&マグネシウム不足の症状
あらためて、マグネシウムの効能を書き並べてみよう。
- 体内で300以上の酵素の合成を補助する。
- タンパク質のエネルギー代謝を助ける。
- 筋肉をリラックスさせる。
- 安眠をもたらす。
- 血圧を調整する。
- 体温を調整する。
- 血糖値を調整する。
- カルシウムの吸収を助ける。
- 神経系をリラックスさせ、安定させる。
上記に書いたことはごく一部だ。実際には、もっともっとたくさんある。マグネシウムの効能は、実際には一言で言い表せる。すなわち、
「身心のすべてがよくなる」
だ。
一方でマグネシウムが不足すると、人体はどうなるだろうか。
- 偏頭痛
- 筋肉の緊張、肩こり、首のこり
- 情緒不安定、不安、いらだち
- 便秘
- 不眠
- 代謝不足によるエネルギーレベルの低さ。だるさや無気力感。
- チョコレートが食べたくなったり、むやみに食欲が増したり。
- それにともなう肥満
ここに書いたことも、ごく一部だ。実際にはもっともっとたくさんある。マグネシウム不足の症状もまた、一言で表せる。すなわち、
「身心のすべてがガタガタになる」
である。
様々なマグネシウムの種類
そんな、是非とも摂取すべきマグネシウムだが、それならなんでもかんでもマグネシウムの名が付いたものを飲めばいいのか、というとそれは違う。
マグネシウムにも色々あるのだ。
もともと純粋なマグネシウムとは非常に不安定な物質。物質として安定するためには、なにかしらほかの原子と結合する必要がある。
その結合した物質が何かによって、同じマグネシウムでも様々な性質を持つのだ。
吸収率は大いに異なるし、マグネシウム自体は有益でも、結合した物質が人体に有害、という場合もある。
慎重に選ばねばならない。
一部をご紹介しよう。
クエン酸マグネシウム
私が飲み続けていた、クエン酸と結びついたマグネシウムサプリだ。
吸収率は比較的高い方(25~30%)。クエン酸が胃を活性化するので、食事と共に摂れば消化を促進してくれる。
ただ、それが刺激になって、胃を痛めてしまう人もいるようだ。
塩化マグネシウム
豆腐を作るための「にがり」としてもお馴染みだ。
こちらも胃酸を活性化するので、食事と共に摂る必要がある。
また、経皮吸収タイプの、いわゆるマグネシウムオイルの原料としても使われる。
硫酸マグネシウム
硫酸というと物騒な感じがするが、危ないものではなく、普通の海水などにも含まれている成分だ。
入浴剤として、経皮吸収目的で利用されることが多い。
経口摂取することもあるが、これは便秘薬、下剤として使用する場合だ。(下剤として効果が発揮されるというのは、体内では吸収にくく、栄養素としては役立ってない、ということでもある)。
炭酸マグネシウム
こちらも吸収されにくいタイプ。
胃酸を抑える制酸剤や、便秘薬・下剤として利用される。
少量ですが、ポポンSプラスにも利用されている。
酸化マグネシウム
もっとも吸収されにくいタイプのマグネシウムである(4~5%)。
栄養摂取目的ということではまるで期待できない。
ただ下剤としてはかなり優秀で、比較的人体に負担の少ない、ナチュラルに近い排便作用をもたらしてくれる。
理想のマグネシウムサプリ、グリシン酸マグネシウム
さて本題だ。
グリシン酸マグネシウム(グルシネード・マグネシウム)というのがあるそうなのだ。
アミノ酸の一種でもあるグリシンと結合した、最も体に吸収されやすいマグネシウムだそうで、胃腸にも優しく、マグネシウムサプリにありがちな軟便や腹部不快感を引き起こすことも少ないとのこと。
経口摂取するマグネシウムサプリの中では、理想のフォームといわれている。
その代表的な商品が、ドクターズベスト社製、ハイアブソープションマグネシウム。
海外サプリ通販大手iHerbのマグネシウムサプリの中ではまさにトップ人気。120錠タイプがレビュー1300越え。240錠タイプがレビュー700越え。合計で2000以上のレビューを獲得している。
他を圧倒する、大人気商品、まさにベストセラーだ。
マグネシウムが結合している成分は、前述のグリシンと、それからアミノ酸仲間であるリジン。
グリシンは心身をリラックスさせ、安眠を招いてくれるというアミノ酸。実際、身近なドラッグストアにおいても、安眠サプリとしてよく売られている。
リジンは体内で合成できない、いわゆる必須アミノ酸の一種で、人体において不足しがちな栄養素ともいわれる。カルシウムやタンパク質の吸収、コラーゲンや髪の毛の生成、脂肪燃焼等に役立つ。
どちらのアミノ酸にせよ、腸管内においてミネラルの吸収を助けるとされる。マグネシウムと組み合わせるのにピッタリなわけだ。
パッケージには、
「100%Chelated with TRAACS」
とある。
「TRAACS」というのは、米国のアルビオン社が特許を持つ、特別なキレート加工技術(またはそれによって作られたミネラル剤)のことだ。世界的に信用された技術で、ミネラルの生体利用効率を最適化しているとのこと。
要は「信頼できる技術を用い、妙な混ぜ物を使うことなく、グリシンとリジンだけをマグネシウムに結合(キレート)しましたよ」というような意味になる。
世にあるマグネシウムサプリの中には、加工を効率化する目的で、あまり栄養補助食品としてはよろしくない「酸化マグネシウム」を混ぜ物に使うことも多いそうなのだが、そういうことはやってないよ、といっているわけだ。
人体に最もよく吸収され、そして最も副作用のないというこの商品の評判を聞き、是非とも試してみたくなったのである。
錠剤のサイズ(画像付き)
善は急げ。さっそく注文してみることにした。
最近の海外通販はさすが。iHerbを利用したが、注文をした3時間後には発送のメールが届き、その五日後くらいには自宅へ届いた。
パッケージはトップ画像の通りだが、成分表はこんな感じ。
中身の錠剤はこんな感じ。
いままで飲んできた、nowのクエン酸マグネシウムより一回り小振りなタブレットだ。
- ハイアブソープションマグネシウム 約2.0cm
- nowクエン酸マグネシウム 2.4~2.5cm
程度の大きさである。
ただ容量としては、nowクエン酸マグネシウム1錠に含まれるマグネシウム容量が200mgなのに対し、ハイアブソープションマグネシウムのほうは1錠で100mgだ。
もちろん、単純に半分、と考えるわけにもいかない。前述の通り、ハイアブソープションマグネシウムの吸収率はピカイチ! クエン酸マグネシウムより上だ。
実際に体内で活用されるマグネシウム量、ということでいうなら、200mgのクエン酸マグネシウムにも決して負けぬ容量なのではないだろうか。
どう飲むのがベスト?
さて、飲み方だが、パッケージにおいては、
「1回2錠を、1日2回。食事と共に摂取するか、栄養学に詳しい医師の指示に従ってください」
とある。
ただこれには諸説あり、
「アミノ酸であるグリシン、リジンのキレートなので、吸収を高めるため空腹時に服用した方がよい」
という意見もある。実際、アミノ酸サプリは空腹時の服用を薦めるものが多い。
またグリシンは安眠をもたらすアミノ酸として有名なので、
「寝る前に飲むのがよい」
という声も聞かれる。
いまのところ私は、パッケージの指示の通り食後に飲んでいるが、いろいろ試してみてもいいかもしれない。
量に関してだが、「1回2錠を1日2回」ということは400mgのマグネシウムが摂取できるわけだ。
マグネシウム摂取量の目安は成人男性で320mgくらい、成人女性で260mgくらい(許容上限はともに700mg)とのことなので、1日分目安は越えるけれど多すぎもしない、といった感じ。
ただ個人的には、あおさだとか小魚だとか、マグネシウム豊富な食材を食事でも摂るようにしているので、1日に飲む量は2錠までとしている。
飲んでみた感想は?
クエン酸マグネシウムからこちらに切り替えてみて、すぐに何か変化があったわけではなかった。
クエン酸マグネシウムを飲んでいたとき同様、調子は悪くない。
しかし一週間くらいたったころだろうか、ふと変化に気付いた。
腹部が、少しだけだが、それまでよりヘコんでいるのだ。
別に痩せた、とかではない。運動にせよ食事にせよこれまで通り。特別体重が減るようなことはしていない。
にもかかわらずお腹がへっこむ理由。思いつくのは主にふたつだ。
- 腸内環境がよくなり、腸内ガス等が減少した。
- 内臓が炎症が軽減し、無駄に血が集まっていた状態が解消された。
後者か? と思った。
前述の通りクエン酸マグネシウムは、人によっては胃を痛めてしまう可能性もある。ずっと飲み続けているうちに、いつのまにやら胃を悪くしていたのかも……。
もちろん、クエン酸マグネシウムにも大いに利益はあるのだ。そこから得られるマグネシウムによって、私の体調は大変に改善された。しかしだからこそ、プラス面の陰に隠れた胃を痛めるというデメリットに気付けなかったとも考えられる。
ちなみに自身の過去の日記や、マグネシウムについて前回書いた記事を読む限りでは、
「マグネシウムを飲むようになってから胃腸の調子がいい」
とは書かれている……。いま思うにこれは、クエン酸マグネシウムの刺激が、その時点においては胃に良いように作用した、ということだと思う。
一時的には良くても、その刺激を長期間にわたって与え続けたら……次第に胃も疲弊し、弱ってしまったとしても不思議ではない。
まあ想像による自己分析はともあれ、良い感触はあるので、ハイアブソープションマグネシウム、継続した。
さらに一週間ほどたったころ、自分の体調が明らかに良くなっているのを感じた。
お腹はさらにへっこんでいる。胃腸が軽い。単純に歩いていて、スキップしたくなる心持ちだ。
精神的にも、いい感じにリラックスできている感じが続いている。穏やかに冴えた感じ。あるいは明晰なリラックス感。睡眠時も(これまでも睡眠に対し特に問題は感じていなかったが)より深く眠れるようになり、質の高い疲労回復が得られるようになった。
ここまで来るとあきらかだ。私にとっては、クエン酸マグネシウムより、このハイアブソープションマグネシウム―――リジン+グリシン酸マグネシウムのほうが合っているようだ。
クエン酸マグネシウムにしてももうちょっと手元に残っているので、消化を促進したいとき、マグネシウム摂取と共にあえて胃腸に活を入れたいときなどにおいて、ときおり摂取するという形を取りたいと考えている。