シリアル

「シリアルなんて体にいいわけねーだろ! あんなもん喰うのは情弱だ!!」

 みたいな話を最初にどこで聞いたのかは覚えていないが……

 その影響を受け、シリアルに類するものを一切食べてこなかった私だが、最近は毎日のようにおいしく頂いている。

シリアルが体に悪いといわれる理由

 ごく一般的には、シリアルは体にいい食品だと思われている(多分)。

 それは単純に、メーカーがそのようにマーケティングしているから。

 パッケージを見れば分かる。こいつに牛乳をかけて食べるだけで幅広いビタミン・ミネラル、食物繊維をたっぷりと得られるらしい。こいつはよさそうだ!

 一方ある程度健康に関して「情強」を自称する人々は、シリアルに否定的な人が多い。

「あんなものはただの菓子だ」

 という言葉は良く聞かれるが、その具体的な理由は主に以下のようになる。

  • シリアルには砂糖が大量に使われている。
  • それ以外の添加物も多く使われている。
  • 栄養があるといってもそれは添加された合成ビタミンで、必ずしも体にいいものではない。
  • 加工の過程で、主原料となる穀物が痛み、酸化してしまっている。
  • あまり質のよくない脂質も使われている。

 なるほど、ごもっとも! と思い、私も長いこと、シリアルなんて一切食べない生活を送り続けてきた。

私がシリアルを愛好する理由

シリアル

 そんな私が最近はシリアルをよく食べているのは、これも単純な話、食べてよい体感があったからである。

消化によく胃腸に優しい

 ここ最近、ちょっと重いものを食べただけで胃もたれを起こすことが多くなった。

 しかし消化によいシリアルならそんな心配はない。

 おいしく頂いた後も、眠くなることなく仕事やその他活動をがんばれる。

非常に充足感がある

 例えば油っこく味も濃い、ジャンクな食い物を食べた場合―――

 カロリーにして1500kcalだの2000kcalだのまで喰らい、胃もたれを起こして苦しいはずなのに、それでもなぜか、

「まだなにか足りない」

「お腹パンパンなのに空腹を感じる」

 という感覚を覚えることがある。

 その原因はシンプルで、単に摂った栄養が偏っており、必要な成分が足りていなかったためだ。

 シリアルは逆で、それほどたくさん食べなくても、十分な満足度、充足感を感じることができる。

アルコールに対する欲求がかなりのレベルで低下した

 個人的には、これが最大の利益であった。

 酒は控えよう、できればやめようと思い、様々な工夫をしながらも、なかなか完全に縁が切れない私。

 けれどもシリアルを食べるようになってからは、それほど酒を飲みたいと思わなくなり、実際飲酒をする回数が激減した。

 なぜかはわからないが、上記の充足感が理由のひとつかな、とは推測している。

 人がアルコールを飲みたくなる理由は、アルコール自体が持つ依存性もあるが、それと同じくらい、体の中の何らかの不調感を酒で麻痺させたい、という面もあるものだ。

 嫌なことがあったが為の精神的な苦痛、病気や怪我が理由の痛みや不快、あるいは単純に疲れや空腹など―――そういった嫌な感覚を、アルコールでごまかしたくなるのだ。

 特に意外と大きいのが、空腹と喉の渇きである。

 飯を食い水を飲めばいいというのに、酒飲みはそれらを感じたとき「酒を飲みたい」と思ってしまう。

 シリアルで充足感を得たことで、そのような錯覚と無縁になれたのだと思う。

私のシリアルの食べ方

シリアル

 さてシリアルという食材に関して、欠点のひとつとしてあげられるのが、

「タンパク質の少なさ」

 である。

 その欠点を補うために、私はシリアルにプロテインを加えている。

 それからついでに、スーパーフードのひとつたるブルーベリーもトッピングしている。

  • シリアル
  • ホエイプロテイン一食分くらい
  • 冷凍ブルーベリー(必要なら軽く湯で溶かして)

 これらをスプーンで、ぐっちゃぐっちゃと混ぜ合わせて喰らうのだ。

 牛乳を入れない理由は、まず第一に、

「なしでも案外おいしく食える」

 からでもあるが、他にもまあ牛乳代は節約できるし、牛乳を買う手間も省けるし、カロリーも抑えられるし……というわけで、なくてもよかろうという結論に至った。

 時折耳にする「牛乳有害論」に関しては、そんなに気にすることないんじゃないかな~、とも思っているが、大昔牛乳をガブ飲みしていた時代、アレルギー体質だったことも確かだ。

 忌避することもないが、それほど積極的に摂取する必要性もないかな、という考えである。

 プロテインは、シェーカーを使わなくてはならない印象があるかも知れないが、スプーンで混ぜるだけでも意外と溶ける。多少は溶け残るが、気になるほどではない。

 おいしくて、満ち足りる、ゴキゲンな食事のできあがりだ。

 ちなみにシリアルの種類だが、私はカルビーの、

  • フルグラチョコクランチ&バナナ
  • マイグラ

 を愛用している。

 グラノーラの類だが、ドライフルーツが苦手なタチなので、それが入ってない上記商品はありがたい(正確にはチョコクランチ&バナナにはドライバナナとラズベリー果汁のグミみたいなのが入っているが、それらは気にならない)。

 シリアル―――もちろん人それぞれの相性もあるだろうが、生活の質を上げてくれる、なかなかよい食べ物だと思っている。

【writer : doku】