チロシンは強烈な集中力をもたらすアミノ酸。その効果は? 副作用の心配やつきあい方は?
チロシンというのをご存じだろうか。
なんかふざけたような可愛いような名前だが、アミノ酸の一種である。
その効果が現れるのは……脳。飲むと、強烈なやる気や集中力が得られるため、合法ドラッグ、ソフトドラックの世界では常に見られる名前だ。
チロシンの効果
もちろん、通常の食品にも含まれる成分なので、ヤバいお薬ではない。
もともとはチーズから発見されたアミノ酸で、チロシンという名前もギリシャ語における「チーズ」が語源となっているとのこと。
他にはリンゴ、バナナ、タケノコなど多くの食材に含まれる。
その効果として語られるのは以下の通り。
- やる気ホルモンたる「ドーパミン」の材料となる。
- 意欲(場合によっては怒り)ホルモン「ノルアドレナリン」の材料となる。
- 神経伝達物質を回復し、疲労をやわらげ、鬱症状を軽減する。
- 成長ホルモンを分泌する。
- 集中力を高める。
- ストレスに強くなる。
もちろん、食材から得られるチロシンだけでも、上記の効能を「ほんのり」と得ることはできる。一方でサプリによりそれなりの量を摂取することで、チロシンの効能を「強烈」なまでに体感することができる! ともいわれている。
チロシンを摂取するときのコツ
私が愛用しているのが、ソースナチュラルズ(Source Naturals)社製のチロシン(トップ画像のもの)。
なかなかにごっついタブレットに、チロシンが500mg含まれている。
これは効く。超絶ハイになるとか、気分が楽しくてしょうがなくなるとかではないが、作業への集中力があきらかにあがる。
すっと自然に作業へとのめり込むことができ、気がついたら数時間たっているという、「時間を忘れる」集中状態に、簡単に入ることができる。
コツとしては、吸収を高めるため、糖分やビタミンB6、ビタミンCと一緒に摂った方がよいということ。
私はソフトなマルチビタミン&ミネラルであるポポンSプラスと一緒に、黒砂糖入りの緑茶で飲むことが多い(緑茶に含まれるテアニンやカフェインも、集中力を高める効果があるという)。
第二のコツとして、ちょっとでよいので、作業を開始してから飲んだ方がいいように思う。
そうすれば、すでにスタートしている作業に対する集中力をスムーズにあげられる。
けれども作業前に飲んだら……?
チロシン飲んだ、さあやるぞ! → でもそのまえにちょっとネット閲覧。 → 延々何時間も時間を忘れてネット閲覧に集中。
なんてことになってしまいかねない。
チロシンの副作用は?
チロシンに、深刻な副作用はないといわれている。
ただ上記のように、チロシンを飲むことでせっかく生まれた集中力やエネルギーをうまくコントロールできないと、本来の目的達成のためには不都合な状態なってしまうかも知れない。
チロシンが生むノルアドレナリンは、意欲のホルモンであると同時に怒りのホルモンでもある。エネルギーを向かわせる先(つまり作業や仕事)なしにノルアドレナリンを高めてしまったら、怒りっぽくて情緒不安定になってしまう可能性もある。
また作業をがんばりすぎてしまうが故に、あとになってひどく疲れてしまうこともあるようだ。
あと、この手のサプリによくあることとして、
「連用してると効かなくなる」
というのがある。
もし効かなくなったとしたら……そのときはしばらく飲むのを休もう。
私の経験上だが、無理に過剰摂取してもそれほど効き目はない。しかし数日たってまた飲むと―――そのときはしっかり効いてくれる。
またアミノ酸全般にある傾向だが、胃腸に対する刺激が大きいことがあるため、お腹の具合が悪いときは避けた方がいい。
人間の気分や体調を決める要素という意味では、脳より胃腸の状態のほうが重要だ。無理して飲んでも、なんの利益も得られないだろう。
チロシンの裏作用
おっと、もうひとつ副作用的なものがあった。
このチロシン、体内における色素たるメラニンの材料にもなる。
メラニンは皮膚のシミなどの原因。であるので、美白・美肌的観点からはデメリットになるかも……といわれている(もちろんチロシンを飲んでいると皮膚がシミだらけになる! なんてことはないし、個人的には気にするようなことはないと思う)。
一方、そのメラニンの材料となるという側面のおかげで、チロシンを飲むことが白髪の予防・改善につながるともいわれる。
我々の毛髪の黒色、これもまたメラニンだからだ。
「なんだか最近元気がない。意欲や集中力も落ちてきた。髪の毛に白いものが混じっている。自分も年を取ったのか…」
そんなふうに感じている微妙な年頃のオジサマ、オバサマ方にも、オススメの栄養素かも知れない。
チロシンサプリをうまくつかって、元気でクリエイティブな毎日を過ごそう。