消化酵素サプリを空きっ腹で飲むことで、オートファジーが促進されるらしい
バターMCTオイルコーヒーを中心としたシリコンバレー式食事健康法でお馴染みデイブ・アスプリー氏が、ファスティングすなわち断食について書いた本「シリコンバレー式 心と体が整う最強のファスティング」の一部に、
「消化酵素は断食中など、空きっ腹の状態で飲め」
という内容があった。
空腹時の消化酵素はオートファジーを助ける
消化酵素サプリはその名から察せられる通り、食べたものの消化吸収を助け、胃もたれや消化不良を防止するために摂取する。
そういう本来の目的の場合、お腹に何も入ってない状態で飲んだところで当然意味はない。
にもかかわらずアスプリー氏が空腹状態での消化酵素―――正確にはタンパク質分解系の消化酵素―――の摂取を勧めるのは、その目的が消化ではなくオートファジーの促進にあるからだ。
オートファジーとは、細胞が、自らの内に溜まったゴミや有害物を処理したり、古いタンパク質を分解・リサイクルする、ある種の自浄の機能。
細胞が健全に機能するために不可欠であり、これが活発であれば、老化や病気の防止、炎症の抑制、心身のコンディション向上に役立つという。
オートファジーは体から栄養が足りなくなった空腹状態のときに働く(それが長期間続く断食時には特に)。
オートファジーの重要な働きのひとつである、古く劣化したタンパク質の処理には、タンパク質分解酵素が使われる。
だからその酵素をサプリで補ってあげれば、オートファジーがより捗るということらしい。
むろんタンパク質分解酵素はサプリなしでも膵臓から分泌されるが、サプリを摂れば膵臓を休ませることができるし、酵素の分泌という仕事のひとつが減る分、体は通常よりオートファジーに専念できるようになるとのこと。
空腹時のタンパク質分解酵素で心身スッキリ
本のその部分を読んで、なるほど、そうだったのかと納得するところがあった。
自分も消化酵素の愛好家として、消化酵素を空腹時に飲むと、心身がすっきりした感じになり、コンディションが良くなることには気付いていたが、あれはオートファジーの効果だったのかもしれない(ただしあんまり飲みすぎると、胃が活発になりすぎるのか、ちょっとお腹が痛くなる)。
ちなみにタンパク質分解系の消化酵素には、セラペプターゼや納豆でお馴染みのナットウキナーゼなどがある。興味があれば、試してみてはいかがだろう。