セージは世界各地において、古くから聖なるハーブ、邪気を祓うハーブとされてきた。

 乾燥したものをお香として焚くことで、住まいや物品にこもった悪いエネルギーを浄化できると信じられているが、その由来はセージが持つ強い殺菌・抗菌効果にあるようだ。

強い抗菌・抗ウィルス効果を持つセージ

 古くから「セージが庭に生えていれば年老いずにすむ」とも語られるセージ。

 その最大の効果は、強い抗菌・抗ウィルス作用であろう。

 体の中の悪い菌やウィルスを排除し、不調をいやし、病気をふせぐ。

 古い時代においては、病気を招く菌やウィルスは悪魔の力とされ、それを排除する殺菌・抗菌・消毒効果のあるものは神聖視された。ハーブが宗教的、魔術的方面でも有力なものと見なされたのは、不思議ではない。

 また身心に対する強壮作用もあり、セージを摂取すると感覚が鋭くなり、頭脳も明晰になるとも言われている。

 抗酸化作用も豊富で、アンチエイジングにも有効。不老長寿のハーブとも呼ばれてきたことは、まこと納得できることなのだ。

料理には肉料理に

 料理においては肉料理によく合う。

 ソーセージの「セージ」とは、このハーブのセージのことだともいわれ(異説もあるようだが)、実際ソーセージによく使用される。

 かなり風味の強いハーブなので、臭みの強い部位の肉を料理するときにぴったりだ。

 私は焼肉や肉野菜炒めなどにパラパラ振りかけて食べることが多いが、オレガノやバジルとはまた違った風味でとってもおいしい。ただしかけ過ぎには注意しよう。味も風味もセージ一色になってしまう。

 油っこい肉料理などを食べた後は腸内環境が悪くなりがちだが、セージを一緒に取った場合はむしろお通じが良くなるのもありがたい。

 ちょっと尾籠なお話になるが、次の日の朝は薄い粘膜に包まれた大きなものがヌルリと排泄される。気分爽快だ。

セージの注意点

 薬効という点でも効果の強いハーブなので、毎日食べるのは避けた方がいいだろう。

 実際、私は一時期、毎日セージを摂っていたことがあるが、胃の粘膜を痛め具合を悪くしてしまった。

 いまは週に2回程度、適量食べるだけにとどめ、非常に良い感じだ。

【writer : doku】