グラスフェッド牛

 前回の続きである。

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 前記事に記した考えの末、2種類のギーをiHerbから購入してみたのだった。

 さてどんなもんだろう?

2種類の人気ギー

 さてこの2種類の“ギー”。

 届いたのはある春の日、4/25夕方、気温は16度くらいだった(このデータ、なにげに重要かも)。

 ちなみに注文したのは4/21の深夜23時頃。ほとんど22日だったことを考えると、3日で届いたことになる。めちゃ速い。地方住まいでコレなのだから、もし東京だったら2日で届いているところだ。

 まあそれはともかく―――開封直後の写真がこちら。

ギー

 左がPure Indian Foods製ギー、右が4th & Heart製ギーバターとなる。

 それぞれレビューしていこう。

Pure Indian Foods製ギー

ギー

 さてまずはPure Indian Foods製のギー。

 iHerbにおいてギーで検索すると、大抵一番最初に出てくる商品だ。

 製造元のPure Indian Foods社は、

1889年創業以来、家族経営で5代にわたってギーを販売

 している会社とのこと。

 社名のピュア・インディアン・フーズの名の通り、インド伝統の健康食品などを製造しているようだ。

 容器はやわらかいプラスチック製となっている。

 成分表の写真はこちら。

ギー

 こちらのギー、常温(上記の通り16度くらい)においては液状だ。上に載せた3枚の写真ではわかりにくいかも知れないが、

ギー

 このように、美しい黄金色の液体と、白っぽい脂肪分(?)がまじりあった、とろとろした神秘的なオイルである。

 液状だともし使いにくいようなら、軽くかき混ぜたのち冷蔵するといいだろう。ちょっと硬めのマーガリンくらいの固形となる。

 この写真は、そのように冷蔵して固めた状態のもの。

ギー

 スプーンですくって一口食べてみた。

 無塩なので、そのままではそれほど味はないのだが、結構しっかりバター感は残っている。

 精製しているので、風味とかも消えているのでは、と考えていたが、そんなこともなかった。

4th & Heartギーバター

ギー

 続いては4th & Heartギーバター。こちらの容器は、なかなかにしっかりとしたガラス瓶となっている。

 Pure Indian Foods製ギーと異なる点は、こちらは液状ではないこと。

 マーガリン程度の硬さの固形となっている。

ギー

 ただ商品レビューによれば、

「オイルが漏れた状態で届いた」

 という苦情もあるようだ。漏れたということは液状になっていたということだから、気温が高い時期などはまた違うのかも知れない。

 こちらが成分表。

ギー

 中身を開けてみた写真。固まった“ギー”が蓋の裏側にたっぷりと付着している。

ギー

 瓶が傾いた状態で保管されたので付着したのだろうが、ということはその保管されていたある時期、液状ないし半液状だったのではないか、と考えられる。

 ともあれ同じように、一口頂いてみた。

 こちらは多少の塩が使われている模様。超微細のヒマラヤピンクソルトを入れている、とのこと。そのせいか味は若干強く、またクリーミーに感じられる。

双方のギーにある特徴

 お味に関して詳細に語れないのは私に味音痴なところがあるからでもあるが……

 味わいということでは、これらふたつのギー、それほど差異があるようには感じない。

 どっちもおいしい。一方どちらも、通常のバターと比べて「飛び抜けておいしい」わけではない。

 むしろ味ということなら、高級なバターのほうがおいしいんじゃないかな、とも思う。

 またヘルシーとはいわれるものの、やはり油は油。量を間違えて取りすぎてしまうと、胃もたれを起こしてしまう。

 ニキビなどができてしまうかもしれない(私はできた)。

 一方、ふたつのギーに共通する有益な点もある。

 まずは料理の使いやすさ。

 液状ないしやわらかい個体なので、スプーンなどで取りやすい、とは前述したとおりだが、炒め物とかにも使いやすい。

 バターは熱するとかなりの量の煙を(しかもべたつく油を含んだ!)出すものだが、タンパク質が取り除かれたギーは、加熱してもそれほど煙を出さないのだ。

 煙を気にすることなく高温加熱し、肉や野菜を炒められる。

 そして私にとっては重要な、バタチョココーヒーの材料としてはどうか?

 これらが届いてから、さっそく普通のバターを使ったバタチョココーヒーから、グラスフェッド&オーガニックのギーチョココーヒーに変えてみたが……

 もろもろの有益な効果の質は、大いに上がったように感じる。

 飲んだ後のエネルギーレベルの高さは、これまで以上に見事なものがある。その勢いで運動などをすると、とても捗り、非常に良い汗がかけ、普段以上のパフォーマンスを発揮できる。

 やはり「シリコンバレー式」に書いてあったとおり、グラスフェッドのバター及びギーは、

「なんか違うっぽいぞ!」

 とは感じている。

完全なグラスフェッドではないっぽい点は注意

 ところでこのふたつのギー、多分両方ともだと思うが、実際には完全な牧草飼育(グラスフェッド)製品ではないようだ。

 なんでも夏は牧草飼育のグラスフェット、しかし牧草の少なくなる冬場においては穀物飼料も使用して育てられている、いわば「準グラスフェッド」の牛の乳を使用している……とのこと(レビュー等の書き込みによれば、だが)。

 とことんこだわる方はその点を注意だが、私はあまり気にしていない。

「気にしすぎていたらキリがない!」

 というのが第一の理由だが、例えばオーガニックにこだわりすぎることで病気持ちの作物を喰うハメになる、というようなパターンは結構ありがちだ。

 グラスフェッドについても固執しすぎると、逆になにか弊害があるかも知れない。

 牧草飼育の有益性を承知でグラスフェッド牛を育てているプロたちが、あえて冬は穀物飼育もするというなら、それはそれでお任せするのが良いのではないかと…。

 ともあれアメリカ産“ギー”。とてもナイスな商品だと思う。

 食材、調味油としても、健康食品としても、場合によっては化粧品の一種としても使える。

 iHerbの場合、ポイントの有効期限の関係で、損したくなければ定期的に買い物をする必要があるのだが―――買うものがないときはこのギーを買えば良いな、と考えている。

さてどちらを継続するか

 現状、味も効果の体感も、どちらがより良いか、というのは決めかねるところだが、やはり液状になりにくい4th & Heartギーバターのほうが使いやすそうだなとは感じている。

 液状だと、誤ってボトルを倒してしまった際、悲惨なことになってしまう。まあ前述通り冷蔵庫保存して固まらせればいいのだが、そうなると今度はちょっと硬い。

 ただPure Indian Foods社には、このたび取り寄せたギーの「発酵」タイプもある。

 ちょっと(300円くらい)高いようだが、こいつがなかなか評判がいいようだ。味も良いし、胃もたれもしにくいんだそうな。

 バターやギーの発酵・非発酵は、栄養・効能的な観点においては関係ない、という説を聞いていたので今回はスルーしたが、そういうことならちょっと試してみたくもなる。

 次の機会においては、そのPure Indian Foods社発酵ギーを試し、そのうえでどれをレギュラーにするか決めようと思っている。

追記

 ギーを取りすぎるとちょっと胃もたれを起こしニキビができると前述したが、しばらく取り続けているとそういう症状は出なくなった。

 食べ慣れないものを食べたことが原因の、一時的なものだったのかな?

Pure Indian Foods, ギー、100%オーガニック、グラスフェッド、15 oz (425 g)Pure Indian Foods, ギー、100%オーガニック、グラスフェッド、15 oz (425 g)

4th & Heart, ギーバター、オリジナルレシピ、16オンス (454 g)4th & Heart, ギーバター、オリジナルレシピ、16オンス (454 g)