天然海塩4選をレビュー。オススメはどれ!? おいしさと元気を求めて
この間、塩について考える記事を書いて、天然海塩はなかなか難しい、と記した。
単純に体感的なものだけで語っても、おいしくて凄く元気が出る一方、ちょっとでも摂りすぎると気分が悪くなってしまう。
それでもカラダに良いものであるなら、うまいお付き合いがしたいものなので、有名な商品を色々仕入れて、色々試してみた。
4種類の自然塩
自然塩というのには岩塩も含まれるが、今回比較対象としたのはどれも海塩である。
ぬちまーす、粟国の塩、皇帝塩、天海の平釜塩の4種。
ひとつずつ見ていこう。
ぬちまーす
沖縄は宮城島の海水によって作られた、小麦粉のように細かいパウダー状の塩だ。
海水を霧状に噴射して、そこに温風を吹き付けることによって水分だけ瞬時に蒸発させる「常温瞬間空中結晶製塩法」なる製法により作られた塩で、従来の製塩法では失われていた栄養分も結晶化できているとのこと。
ぬちまーすに含まれるミネラルは21種類に渡り、これはギネスにも登録されているそうだ。
海水の成分がほとんどそのまま残っている塩といえる。
味わいのほうもすばらしい。直接舐めても、料理にかけてもいいが、間違いなく塩なのにも関わらず、なんともいえない、複雑かつ深みのある味わいを楽しめる。
朝イチでこいつを少量、水に溶かして飲むと、すばらしい覚醒効果が得られる。体は暖かくなり、脳にも血が渡って、やる気、活力が沸いてくる。
一方、ミネラルが超豊富な分、純粋な塩分は控えめだ。食塩としては、ちょっと塩気が足りない、と感じられる人もいるかも知れない。
粟国の塩
こちらも沖縄の塩。ぬちまーすほどではないが、十分ミネラル(にがり)豊富である。
ナトリウムの割合が(ぬちまーすに比べれば)多い分、しっかりした塩味が楽しめる。
一方、やはり通常の精製塩などよりははるかにミネラル豊富なので、精製塩にはない深みのある味わい、独特のまろやかさなども含まれている。
甘すぎず辛すぎず、どんな料理にでも合う塩だ。
ちなみに通常の状態だとかなり水分を含んで、しっとりとしている。気になる人は、自分でフライパンなどで煎って焼き塩にしても良いとのこと。
皇帝塩
こちらは中国産の塩だ。
伝統的な製法をもちい、太陽と遠赤外線の力で海水を自然結晶させ、その後1~2年かけて熟成され作り上げられる特別な塩で、その名の通り、かつては歴代の皇帝も愛用したとのこと。
ミネラル量、ということでは、上記のぬちまーすや粟国の塩には劣るようだが、一方では、この皇帝塩に含まれる程度のミネラル量が、一番人体にとってバランスが良いのではないか、ともいわれている。
皇帝塩のpH値は、人の血液と同じ7.4。そういう点でも、人体に合っているのかも知れない。
なお調理において煮るとpH8.0~9.5くらいになって胃腸に優しくなるそうだ。そのままの状態だと刺激が強い! と感じられる方は、煮物料理に使われるといいだろう。
製塩においては非加熱方針をとっているので、ミネラルだけでなく、海の生きた酵素が含まれている。漬け物などの発酵食品に使うと、それら酵素が細菌など微生物を活性化し、発酵を促進して、とてもおいしくなるんだそうな。
かなりしっとりしたお塩ですので、食卓塩のように使いやすくはないが、指でつまんで料理にパラリとすると、とてもおいしくなる。
天海の平釜塩
こちらはお値段的には、上記三点よりグレードがやや落ちるが、近所のスーパーにおいては一番高かったお塩である。
高知県室戸沖の海洋深層水を、平釜炊きで製塩し、その後サラサラに焼きあげた焼き塩タイプになる。
サラサラなので、食卓塩として使いやすいのがうれしい。
ミネラル量としては、上記三点の塩より少ないようだが、それでも通常の精製塩よりははるかに深い、まろやかなうまみを有している。
比較的、例の成分酔いもしにくいので、それほど気兼ねなく使える。
天然海塩、どう使うか?
前述したとおり、天然海塩は食べすぎると「成分酔い」とでもいうべき気分の悪さを招いてしまう(もちろんそのおかげで無制限な摂りすぎを防げる……といえるのかも知れない)。
とってもおいしいことに間違いないので料理に使いたいところだが、間違って多く入れすぎてしまうと具合の悪いことになってしまう。
いろいろ試して、自分にとって最適な使用量を見極めると良いだろう。
単純に健康効果を得たい、というだけなら、毎朝1グラム程度の塩を水に溶かし、飲むことをオススメする。