レスタミンコーワで眠れるか? ドリエルと同成分だというが?
レスタミンコーワというお薬がある。
第二類医薬品にあたる市販薬で、内容成分はシンプル、
- ジフェンヒドラミン塩酸塩
というのが一錠あたり10mg入っている。
その効果はパッケージに「抗ヒスタミン剤」とあるように、じんましんや湿疹などのアレルギー症状を抑えることにある。
さてこのお薬、ひとつのウワサがある。
簡単に言えば、寝る前に飲むとよく眠れる―――睡眠薬のような効果があるというのだ。
レスタミンコーワとドリエル
なぜそんな話になっているのかというと、こちらもまた有名な市販の睡眠改善薬に「ドリエル」というお薬がある。
このお薬の成分内容もシンプル。1回2錠だが、一錠あたり、
- ジフェンヒドラミン塩酸塩
が25mg入っている。
つまりレスタミンコーワと、中身は同じなわけだ。
ジフェンヒドラミン塩酸塩はアレルギー症状を起こすヒスタミンの働きを抑えると同時に、眠気ももよおすので、それを利用して服用者を眠くさせようという訳だ。
なるほどそこまではいいのだが、問題はお値段。
もちろん市販薬なので、取扱店舗などで異なるとは思うが、
- ドリエル … 12錠(有効成分300mg)で¥2,052-
- レスタミンコーワ … 120錠(有効成分1200mg)で¥500~¥1000-
成分量にして4倍を誇るレスタミンコーワが、お値段では半額以下という、圧倒的なコスパの差を見せている。
というかドリエルぼったくりすぎ! ……まあ睡眠改善薬として販売するための認可を得るため、相当なコストがかかるのでこのお値段になる、という話ではあるが。
ということで、ドリエルなんぞを買うくらいならレスタミンコーワを買った方がいい、というのが、市販薬マニアたちの間では常識となっているようなのだ。
飲んでみた。さあ、眠れるか?
さてかくいうわたくしも、仕事上の関係で生活リズムが不安定になることが多く、
「眠りたいときに眠れない」
状況に悩まされるようになった。
そこで助けになるかと期待し、このレスタミンコーワをやってみることにした。
ドリエル一回分がジフェンヒドラミン塩酸塩50mg摂取なので、それにあわせて5錠飲んでみた。
しかしながら―――
うーん。特別、即座に寝付きが良くなる感じはない。
お薬を飲んで「さあ寝るぞ、いまから眠くなるぞ」という意識がめばえ、逆に目が冴えてしまったのかも知れない。
けれども1時間もたつと、だんだん意識がトロトロしてきて、まあ、なんとか眠れた。
そこからは熟睡だ。夢も見ない。深く眠りすぎて、次の朝、目を覚ますのに難儀した。
起きたあとも、お薬の効果が残っている感じでボーッとしていた。
正直、効果はあるけれど、個人的にはちょっと使いにくいかなぁ、という感想だ。
こんなに頭がボーッとしてしまうなら、寝る意味がない。徹夜後や短時間睡眠後のほうが調子がいい。
眠りを深くする効果はあるようなので、眠りの浅さに悩まされている方などには良き助けになるかも知れない。
またジフェンヒドラミン塩酸塩には嫌な感情や記憶を消す作用もあるといわれている。メンタル面の改善を望む人にも、有益となる可能性があるだろう。