MacBookAir

 やってしまいました!!

 愛用しているMacBookAirのキーボード上に、紅茶をぶちまけてしまったのです。

大慌てで応急処置

 ただの紅茶ではない、牛乳や黒砂糖がたっぷり入ったミルクティです。

 あわててタオルを持ってきて、キーボードの上を拭きました。

 Macをキッチンへ持って行き、流しの上で逆さまにしました。

 キーボードのスキマから、ミルクティがポタポタとこぼれてきます。そのポタポタがなくなるまで逆さまにします。

 Mac内に侵入したミルクティもみんな抜けたかな、という感じがしたので、あらためてMacを自室へ持って帰ります。

 紅茶をぶちまけたとき、普通に作業中でしたので、電源は入ったままです。あれこれいじってみましたが、電源は落ちていませんし、バグったり、フリーズしたりもしていない模様です。

 いったん電源を落として、ウエットティッシュで、キーボードや本体全体を拭き掃除します。

 それからまた電源ON。普通に起動します。

 ああよかった。特に大事はなかったと、一安心します。

 そう、大事はなかったのです。ここまでなら。

 ところでこの記事のタイトル……どうお思いですか。

「MacBookAirを水没させた大マヌケのド低脳による混乱記」

 大マヌケのド低脳! ずいぶん過激な言葉を使うとお感じかも知れません。

 まあそうかもしれません。ですが誇張でもありません。

 別に、紅茶をこぼしたことが「大マヌケのド低脳」なのではありませんよ。

 これは、不注意ではありますが、事故です。似たようなことをやっちゃった方々も、多くいるでしょう。

 私が「大マヌケのド低脳」であることを証明する出来事は、ここからはじまるのです。

キーボードに違和感。タイピングがしづらくて

 それから普通にMacBookAirを使用し続けました。

 最初の内は、特に違和感なかったのです。

 ですが2~3日たってくると……

 なんというか、キーボードを打つ感触が、おかしい?

 キーを押したら、内部でなにか粘着性のあるものにくっついて、押したボタンが(0.1~0.2秒くらいだろうけど)戻ってこない。

 タイピング時に発生する音も、ひどく耳障りになっている。あるキーはやたらカチャカチャ音を立てているかと思いきや、また別のキーは、なんだかネチネチした音を立てる。

 若干、ほんの若干、タイピングのレスポンスが遅い、ようにも感じる。

 ともあれ、幾つもの違和感が重なって、

「なんだか打ちにくい……」

 そう感じるようになったのです。

 原因は明らか……あの紅茶です。水分と紅茶成分はともかく、きっとお砂糖とミルクが、キーボードの内部で違和感の元として存在しているのです。

 どうしよう? と考えました。しばらく放置すれば治るかな? とも思いました。完全に水分が蒸発すれば、内部の砂糖やミルク成分もサラサラの粉状になって、違和感をもたらさなくなるのではないか……。

 ヘタにいじるべきじゃない、とりあえずは様子を見よう……そう考える自分もいたのです。しかし…それにしても打ちにくい。

 キーボードの表面にまだベタつきが残っていたような気がしたので、あらためてウェットティッシュで拭いてみます。すると…です。

 さっきまで悩みの種だったタイピングの違和感が、消えたではありませんか。

「おっ!? 治ったか?」

 と喜びましたが……残念。しばらくすると、違和感、復活。また打ちにくい状態に戻ります。

 どうやらウェットティッシュの水分が潤滑剤代わりになり、それがあるうちはいいけれど、乾いてしまうとまた元通りになってしまう、というわけのようです。

 また、今度はウェットティッシュに多めに水を含ませて拭いてみます。やはり打ち心地は良くなりますし、さっきよりは長持ちしましたが、しばらくしたらまた悪くなります。

 30分おきくらいに、拭いて、拭いて、を繰り返していたのですが、さすがに面倒です。

 かなり水分を含ませた、びちょびちょといっていいウェットティッシュで、キーボードを拭きます。

 キーボード上が水浸しのような状態になり、さすがにやりすぎたか!? と慌ててタオルで拭いて、また流し台の上で逆さにします。

 すると、キーボードのスキマから、ポタポタ落ちてくるではありませんか。茶色い液が。

 キーボード内に残っていたミルクティの成分が、水に溶け、流れ出してきたのです。

(ふむ……)

 と思いました。Macには異常ありません。やはりしばらくするとタイピングの感触が悪くなる他は、ちゃんと動いております。

(ひょっとすると……)

 悪魔のアイディアが脳内に浮かんだのはこのときです。

(もう少し多めの水をぶっかけてみてもいいのではないか?

 いまだって大丈夫だったし、紅茶をこぼしたときだって大丈夫だったじゃないか。

 一度キーボードに水をかけ、すぐに逆さにして水抜きし、内部の紅茶成分を洗い流してしまうのだ。

 電気製品に水は厳禁だとはいうけれど―――少々は平気だって。

 そもそもMacはハードウェア的にも極めてすばらしいマシンで、かなりサバイバルな状況でも壊れないって、どっかで聞いた。

 うん、どこで聞いたのかは忘れたが、聞いた気がする。

 思えば何年も愛用しているiPod-touchだって、むかし雨の日、水たまりに水没させたことがある。

 そのときだって、ちょっと画面の表示がおかしくなっただけで普通に動いたし、いまだって動いてる。

 そう、アップル製品は頑丈なんだ。

 大丈夫、大丈夫、イケるって! やってみよう!)

 その日の夜、予定の作業をあらかた終了した後、一度Macの電源を落としました。

 それからキッチンへ持って行き、かなりビショ濡れに近い濡れタオルで、何度も何度もキーボード上を拭きました。

 こまめに流しの上でキーボードを逆さまにします。茶色い液が、ポタポタ落ちてまいります。

 それをしばらく繰り返します。やがて、キーボードを逆さまにしても、落ちてくるのは透明な水のみとなり、茶色い液は出てこなくなります。

 よし、もう良かろうと思い、乾いたタオルでMacBookAir全体を拭きます。

 そののち、タオルをキーボードとディスプレイに挟み込む形でMacBookAirをたたみ、普段とは上下逆さまにしたかたち(キーボード側が上、ディスプレイ側が下。キーボードが逆さの状態になり、余計な水分が残っているなら出ていけるようにした)で、柔らかいクッションの上に置いて、一晩乾かすことにしました。

 さて私も就寝し、夜が明けます。

(さあて、どんな感じかな?)

 そう思いながら、Macを開き、タオルをのけて、電源のスイッチを押してみます。

 反応なし。

 はい、反応なしです。

 …………。

 ……プロローグはこれにて終了。以上が―――はじまりの顛末です。

 おわかりいただけたでしょうか。

 ノートパソコンにお茶をぶっかけようが牛乳をぶっかけようが、転んで火の中水の中にぶちこもうが……それは事故です。不注意ではあるでしょうが、人生長いことやってりゃそういうこともある。やむを得ぬことです。

 しかし私のコレは……なんともはや。

 自らの手で、自らの判断で、自らの意志で、大切なマシンを水没故障させたのです。世話ぁない! というほかないでしょう!!

パニクりながらいろいろ試す

 困惑しながらも、なんとか電源を入れられないか試します。

 なんども電源スイッチを押します。電源スイッチを長押しします。ですがどれもダメです。

(やっちゃった!? これはやっちゃったか!!?)

 パニックに近い状態になりながらも、あることを思いつきます。

(ひょっとして、バッテリーが切れているだけなのでは)

 冷静に考えれば、昨夜電源を落とした時点で十分バッテリー容量は残っておりましたので、そんなはずはないのですが、

(水洗いしたことで電気が流れて消えたのかも知れない)

 などという謎理論を仮説として思いつき、さっそく、コンセントにつながった電源ケーブルを接続してみました。

 すると―――「ジャーン!」 macの起動音! 入りました、電源!! いつもどおり、macOS、立ちあがります。

 よかった。思った通りだ! ほっと安心する私ですが、ユーザーログイン画面において、またパニクります。

 パスワードを打つ画面まで来ると、こちらは何もいじっていないというのに、入力フォームに凄い勢いで、

「●●●●●●●●●●…」

 が打ち込まれてゆくではありませんか。

 壊れてる! キーボード!!

 デリートキーを押そうが何を押そうが、「●●●●…」の自動入力は止まりません。

 キーボードのどこかのキーが、実際には触れてもいないのに、押しっぱなしにしているような状態となっているのです。

 「●」はパスワードがバレないための伏せ字として表示されたものですので、実際に何が入力されているのかは分かりません。

 つまりキーボードの、どのキーがおかしくなって自動入力状態になっているのかも、さっぱり分からぬということになります。

 まだキーボードが完全に壊れて、動かなくなった方がマシです。

 それなら、外付けのキーボードをつないで、Macにログインすることも可能だからです。

 けれどもこんな、勝手に何かしらの文字が常に入力されるような状態では、もはや正確なパスワードを打ち込むことは不可能でしょう! 詰んだ! マジ詰んだ!!

(どうしよう? どうしよう!?)

 あわあわしながら色々いじります。するとふと手が滑って、電源ケーブルを引っかけてしまいました。

 MacBookAirを持っておられる方ならおわかりでしょうが、MacBookAirと電源ケーブルの接続はマグネット式になっており、簡単につなげられる反面、簡単に外れてもしまうのです。

 案の定、ぽろりと外れました。その瞬間、画面が真っ暗になりました。

「は…………??????????」

 フリーズするわたくし。2~3分たってから、プルプル震える指で電源ボタンを押してみます。反応なし。長押ししてみます。反応なし。

 まさか、と思い、また電源ケーブルを接続し、電源ボタンを押します。反応あり! いつもの起動音「ジャーン」とともに、macOSは立ちあがります(まあ前述の通り、ログイン画面で足止めとなるのですが)。 

 これは―――さすがに察します。内部のバッテリーがイカれちまってる!?

問題点を整理する

 どうするべきなのか? どうするべきなのか?

 アワアワしつつも、とりあえず、

「冷静に、冷静になれ」

 と自分に言い聞かせます。

 適当な紙を広げて、いまの現状を、問題点を書き連ねます。

ログインできない

 これが最大の問題だ。このままだとMacがまったく使えない。

バッテリーがおかしくなり電源ケーブルなしだと電源が入らない

 コンセントのない場所では使えないし、使える場所でもケーブルを誤って引っこ抜いてしまわぬよう、気を付けねばならない。

 だが逆にいえば、電源ケーブルありならなんとかなるということだ。

内部のデータなどは?

 ほとんどの書類データ(こういうブログ記事のテキストや、家計簿などの表計算データなど)はオンラインストレージで管理しているし、それ以外のデータもバックアップは取っている。

 心配はない、はず。

Macが使えないことで、出来なくなることは?

 他にもデスクトップのWindowsPCを持っているので、まったく代用がきかないものはない。

 普段ブログ記事の執筆に使っているエディタはMac専用だが、違うエディタを使ってもいいし、外出先等で書きたい場合は、いったん手書きにして後で清書としてもいい。

 表計算系のソフトに関してはLibreOfficeというフリーソフトを使用しているので、データをオンラインストレージから持ってくれば、ウィンドウズマシンでもやれるはずだ。

 ネット閲覧等に関しては、当然WindowsマシンでもOKだし、他にもタブレットPCを持っている。

もしこのままMacが直らなければ、何が失われるのか?

 最悪このままなら、十数万円出し、新しいMacBook、あるいは新しいノートPCを買わざるを得ない。

 もし外出先でのパソコン作業をあきらめるならその必要もないが、それは現実的ではないだろう。

 逆にいえば、最悪の事態になっても失われるのはカネだけだ。これはもう覚悟して、腹をくくろう。

次回へ

 そんなふうに考えを整理していると、不思議なものでだんだんと心が落ち着いてくるものなのです。

 うむ、と気を取り直して、冷静に対応策を調べてみることにしました。

 続く!

【writer : doku】